フラメンコはスペイン南部アンダルシアに生まれました。
どうしても踊りのイメージが先行してしまいがちなのですがその基本は唄。
歴史的にみても最初に唄がうまれ、
それを踊るようになり、ギターの伴奏も加わるようになった、というのが定説です。
いつ頃から?はっきりしたことは分かりません。スペイン南部には、ローマ、ユダヤ、アラブ、
そしてロマ(ジプシー)とさまざまな民族がやってきました。
それぞれの文化の影響を受けて誕生したのがフラメンコなのです。
フラメンコはロマの文化と考える人もいますが、決してロマ独自のものではありません。
フラメンコが少しずつかたちを整え、
19世紀にフラメンコという名でよばれるようになってからも、
時代時代の空気を吸って変化し続けています。
一度できたかたちをかたくなに守っているだけのものでなく、
伝統的に敬意をはらいながらもアーティストの創造性がいかされる、生きた芸術なのです。
フラメンコの曲種
フラメンコ曲種は50以上あります。ここでほんの一部を紹介すると
<12拍子系>
フラメンコ独特のリズムです:
ソレア(Solea)
人生で起こるいろいろな状況に情念を込めた、孤独や悲しみの曲です。
1コンパスを12拍子として3拍子と2拍子が混合されたリズムです。
フラメンコの母とも呼ばれるぐらい、とても大事な曲種です。
悲しみや孤独から始まり、最後は楽しくBuleria(ブレリア)で終わり。
スペイン人の明るいポジティブな性格の特色が現れています!
ゆっくりなテンポなので、悲しみや孤独を表現したり、動きも難しいですが
12拍子を習い始めるにはゆっくりと、した動きでアクセントや動きを
学べる事ができます。
(123 123 12 12 12)として考えられるが、
カウントは
(1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12)と数えます。
アレグリアス (Alegrias)
【ティリティ タランタンタン】ととっても軽快に始まる喜びの唄で
フラメンコの定番の曲です。喜びを意味して楽しい曲です。
リズムは速く、躍動感に溢れた曲調です。
歌も歌詞は違っても長さは【長い歌】と【短い歌】の2つしかないので
比較的踊りやすいです。
速いテンポの曲ですが、Silencio (シレンシオ)と言ってゆっくりとした曲に
かわる場面があるのがフラメンコの中でも特別です。
女性舞踊手がバタ・デ・コーラやマントン・シージョで華麗に踊るのは優雅で素敵です
ブレリアス (Bulerias)
アレグリアスやソレアなどの終わりに踊ります。
又ライブやショーの終わり、友達や親族とのパーティーで踊られる、
Fin de fiesta(フィン デ フィエスタ)の時に踊られます。
速いテンポの曲で即興で踊るので
緊張感があり情熱的で大勢でフィエスタが共有できるフラメンコ的要素の固まりです
歌い手、ギターリスト、踊り手と各自
それぞれの性格や個性がでるのが面白いのと
一番の醍醐味は、全員で息がそろって(オレ!)がかかる(抜け)の瞬間だと思います。
自分の持つアルテ(芸術、技)をすべてつぎ込んで見せ、
それを見事に締めて、抜けて、12拍目に待っている(オレ!)で
初めてストーリーが完結するといえます。
12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
<3拍子系>
ファンダンゴ (Fandangos)
ファンダンゴが主に起源となってフラメンコの3拍子系の曲ができ、いくつかの曲種が発展し出来上がりました。
ファンダンゴはアンダルシア地方の民謡でかなり昔からフラメンコに採り入れられて歌われてきました。
Peña(ペーニャ)【フラメンコを愛好する人々の集まり】ステージ付きの
バルに行くとよく歌われます。
特にファンダンゴHuelva(ウエルバ)は伝統的で重要です。
ウエルバはスペイン南部のアンダルシア地方の海辺にあります。
セビジャーナス(Sevillanas)
スペインの春祭りでよく弾かれています。
4番で構成されていて1番は出会い、2番は誘惑、3番は喧嘩、4番は仲直りと恋愛における過程を象徴してます。
一般的にペアで踊ります。
リズムはワルツ同様で1泊目に強いアクセントがあります
123 123 123
<4拍子系>
タンゴス (Tangos)
アルゼンチンのタンゴとは違うフラメンコのタンゴです。
(タンタカタッター タンタカタッター)とリズムが流れます。
そのリズムに乗りながら腰やファルダを使って踊ると楽しいです。
曲の最後やパーティーでも歌われ踊られます。
セクシーで力強く、リズムも面白いです